業務を円滑に引き継ぐために、私が作る時のマニュアル作成の仕方

業務を円滑に引き継ぐために、私が作る時のマニュアル作成の仕方

私が現在勤めている会社の引継ぎマニュアルがあまりにもひどすぎました。それにちなんで教育実習の時に培った私なりのマニュアル作成をまとめてみようと思います。マニュアル作成の参考になると思います。

今の仕事を引き継いだ経緯

今勤めている会社に入った際に、ちょうどお局様が退職するタイミングで、そのお局様の仕事を引き継ぐこととなりました。

 

ちなみにそのお局様と私がかぶっていたのは約3週間…
こちらとしては限られた時間を有効活用して引継ぎを行い、2週間で業務の説明を受けて最後の週にはすべての業務は私が行い、私がやることを確認してもらう…
それが理想ではないかと思っておりました。

 

だがしかし!!
その旨伝えても、「マニュアル作るから大丈夫!!」と言われるのみで、一向に引き継ぐ気配がありません。

 

業務マニュアルの作成…
私の基準で考えればかなり時間のかかる作業なのですが、そのお局様は作っている気配がほとんどありません。

 

お局様退職の1週間前に、さすがにしびれを切らして引継ぎマニュアルはどこまでできていますか?と聞いたところ…

 

お局様「やってるから大丈夫…へへへっ」

 

へへへって何!?
先行き不安でしかないです。

 

そしてお局様退職の2日前に引継ぎマニュアルを渡されました。


ひどすぎる引継ぎマニュアル

A4の紙ファイルに60枚ぐらいファイルされているものが引継ぎマニュアルでした。
最初見たときはそれなりのボリュームがあり、私の気が付かないところでしっかり作っていたのかと思いましたが、中身を見て唖然としました。

 

60枚の内お局様が作成したと思われるのは2枚だけで、あとは請求書や伝票、使用ソフトの入力画面などのコピーばかりです。

 

しかもその2枚、要点をまとめると…
会社名が書いてあり、横に「過去の実績を見てください。」とだけ書いてある感じです。

 

そしてその約60枚のコピーですが、コピーにはところどころにマーカーで印がしてあります。
以上です(笑)
そのマーカーの意味が分かりません…

 

ちなみに今はおおよそ会社内の仕事を把握しているのですが、今見ても意味が分からない箇所にマーカーされている個所があります。

 

当然ながら入ったばかりの私が読んでもさっぱりわかりませんでした…
これは…引き継ぎマニュアルを解読するマニュアルが必要です(笑)


そもそもマニュアル(手順書)とは?

そもそもマニュアルとは、組織内において、業務の内容や進行速度の度合いや仕事の完成度、これらのクオリティを標準化するために存在しています。
そしてその記載内容については作業の手順や使用するシステムやツール、ソフトなどの操作などを体系的にまとめたものになります。

 

そういった観点からすれば、今回の引継ぎマニュアルを読むことによってそのお局様に近いクオリティを発揮できるものになるはずなのですが…
さすがに過去の実績見てくださいとマーカーだけでは無理ですね(笑)


マニュアル(手順書)を作るにあたって最初に何をするか?

マニュアルの作り方は人によって様々あると思いますが、まずは何のマニュアルを作成するのかを明確にしなければなりません。

 

もし私が今回の話に出た「引継ぎマニュアル」を作成するのであれば、まず自分が行っている大まかな作業(引き継ぐ仕事)を箇条書きにします。

 

例えば

 

〇請求書に関する事
〇入社、退社に関する事
〇掃除に関する事

 

…とこのような感じで分けます。

 

次に先程作成した大まかな作業の箇条書きを細かくする。

 

〇請求書に関する事
・売掛請求書
・買掛請求書
〇入社、退社に関する事
・入社手続き
・退社手続き
〇掃除に関する事
・事務所の掃除
・トイレ掃除
・敷地内の掃除

 

これらをすることによって仕事の系統分けとマニュアル作成の項目が明確になります。
加えて引き継ぎ事項のチェックリストにもなるという。

 

残念なことにお局様は「引継ぎマニュアルの作成」を行うという大きな目的はハッキリしていたものの、そこだけしか考えずに作成したものと思われます。
そのために引継ぎ漏れも多く、また順番がめちゃくちゃで非常にわかりづらいものになってしまいました。

 

そういったことを防ぐためにも大まかな作業の箇条書きと、その内容を細かく分ける作業が重要になります。


マニュアル(手順書)の作成方法

具体的にマニュアルを作成する際、私はいつも作業の順路のようなものを作成するようにしています。
そして、その順序の途中部分にその時に注意しなければならない点や、作業内容を詳しく書くようにしています。
先程の例に挙げた「〇請求書に関する事・売掛金請求書」で考えると…

 

・売掛金請求書
@請求書に記載する内容の確認
請求する内容についての説明
〇〇に関しては〇〇さんに確認する。
〇〇の商品の単価は業者によって請求しない。・・・など
A請求書の作成
請求ソフトの説明
〇〇会社は指定様式の請求書・・・など
B請求書の送付
送付方法の説明
〇〇会社は何日までに送付
〇〇会社は請求先と送付先が異なる

 

…というイメージで作成していきます。
そしてただ文章だけを羅列してもなかなか説明しきれるものでもないので、ここで画像や一覧のようなものを挿入することによってより分かりやすく説明できると思います。

 

また、ここで都度注意しなければならないことを挿入したり、専門用語のようなわかりずらい言葉があるときには記載するようにしています。

 

このように作成することによって、作業をしながら順序を追って読むことのできるマニュアルを作成することができます。


マニュアル(手順書)作成のまとめ

今回は「引継ぎマニュアル」という事で話を進めてきましたが、マニュアル作成のまとめとしては…

 

@何についてのマニュアルを書くかを決める。
A大まかな事柄を箇条書きする。
B大まかな事柄を細かくする。
CBでの内容について、作業の手順を作成
DCで作成した手順に注意事項や図などのわかりやすい工夫を行う
EB、Cで作成した項目をチェックして漏れがないかを確認する。

 

最後に、マニュアル作成はかなり根気の必要な作業になります。
また時間もそれ相応にかかるものとなりますので、もしマニュアルを作成する際にはあまり後回しにはせずに計画的なマニュアル作成を強くお勧めしたいです。